ごあいさつにかえて住職 植坂 行雄「蝿は良馬の尾に捕まって万里をわたり、蔦は松の大木をつたって千尋を延びることが 出来る。釈尊の子として生まれ、弟子となり諸経の王である法華経を信ずるものとして、 どうして仏法が乱れ衰えていく姿を見て、悲しみ悔しまないでいられようか」文応元年 (1260年)七月十六日、鎌倉幕府に提出した「立正安国論」の一節です。日蓮聖人が 法華経を大衆につたえる「布教」の原点であり、幕府の政道を諫め、生涯にわたって 様々な迫害に遭われることになる出発点です。
平成二十一年(2009年)は立正安国論を幕府に奏進してから七百五十年に当たります。 私達日蓮聖人の、このみ心を受け、その教えを伝えていく責任を担うものとして、その 一分を果たしたいものとこの機会にホームページを立ち上げた次第です。
日蓮聖人の教えを布教する拠点の一つとして実相寺が開かれてから約五百五十年、現住職 の私で三十五代目となりますが、今日この寺が、こうして皆さんの菩提寺としてある陰には 、歴代のお聖人が日蓮聖人の教えを体し命がけでこの寺を守り、法灯をともし続けてこられ たからであり、実相寺につらなる代々の檀家信徒の方々が法華信仰の絆に導かれ、 『先祖との共生の地』との思いから、寺を支えてこられたからにほかなりません。 法華経・日蓮聖人の教えを学ぶと共に、「温故知新」当山の歩みを尋ね、この寺に連なる 歴代の聖人、及び各家先祖代々の各霊位のみ心をしのび、回向の誠を捧げて頂きたいものと 願う次第です。さらに、このホームページを通して当山とご縁を結ばれました方々が、 信心強く、佛祖三宝・日蓮大聖人の大慈悲に抱かれて、心豊かに、幸せな日々を心から お祈り申し上げ、ご挨拶といたします。 |